【実践編】「怒り」について考える⑦
- サポート教室かたつむり
- 2021年10月11日
- 読了時間: 3分

大人だって子どもだって、みんなが持っている身近な感情。
でも、一歩使い方を間違えれば、自分も相手も傷つけることになる・・・
そんな「怒り」について、いろんな角度から考えてみるシリーズ第7弾!
今回は「怒り」のコントロールについて考えてみたいと思います。
「怒り」のコントロールには3つのポイントがあります。

① 「カッとなる」のコントロール
「怒り」が生まれた瞬間の衝動をコントロールします。
② 考え方のコントロール
自分の考え方と「怒り」には密接な関係があります。
思考をコントロールすることで、「怒り」をコントロールします。
③ 行動のコントロール
「怒り」を表現する行動をコントロールすることで、適切に自分の気持ちを表現します。
今回は、3つのポイントのうち、考え方のコントロールについて、詳しく解説していきます!
「怒り」シリーズ第1弾でもご紹介しましたが、「怒り」が生まれる原因のひとつに、「べき」があります。
・自分のことは自分ですべき
・出されたごはんは嫌いなものでも食べるべき
・夫は子育てに協力すべき
など、自分がもっている「べき」を裏切られた時、人は「怒り」を感じます。
「怒り」の原因ともなる「べき」を整理することで、「怒り」が起こりにくくなる考え方をしてみましょう!
自分の「べき」を整理する際には、下の図のような三重丸を使います。

中心の「OKゾーン」は、相手が自分と同じ「べき」を持っている場合に該当します。相手と自分の「べき」が同じなので、「怒り」が生まれることはありません。
二番目の「まぁいいかゾーン」は、相手と自分の「べき」は少し違うけれど、許容できる範囲にあります。この場合も、「怒り」は生まれません。
一番外側の「NGゾーン」は、相手と自分の「べき」が違い、許容できない場合に該当します。この場合は、自分の「べき」が裏切られてしまうので、「怒り」が発生します。
では、具体例で見てみましょう。「嫌いなものでも全部食べるべき」という「べき」を、三重丸にしてみました。

夕食中、お母さんが作ったごはんを家族で食べています。今日のメニューには、子どもの嫌いなピーマンが・・・
・子どもがピーマンを全部食べた場合
「OKゾーン(嫌いなものでも全部食べる)」なので、「怒り」ナシ!
・子どもがピーマンを半分食べた場合
「まぁいいかゾーン(嫌いなものでも半分は食べる)」なので、「怒り」ナシ!
・子どもがピーマンを一口だけ食べて残した場合
「NGゾーン(嫌いなものは残す)」なので、「怒り」発生!!!
・子どもがピーマンを全部残した場合
「NGゾーン(嫌いなものは残す)」なので、「怒り」発生!!!
・・・となります。
それでは、考え方をコントロールして「まぁいいかゾーン」を広げてみましょう。「まぁいいかゾーンを広げた三重丸が、下の図です。

この場合も、先ほどの具体例で考えてみましょう。
・子どもがピーマンを全部食べた場合
「OKゾーン(嫌いなものでも全部食べる)」なので、「怒り」ナシ!
・子どもがピーマンを半分食べた場合
「まぁいいかゾーン(嫌いなものでも一口食べる)」なので、「怒り」ナシ!
・子どもがピーマンを一口だけ食べて残した場合
「まぁいいかゾーン(嫌いなものでも一口食べる)」なので、「怒り」ナシ!
・子どもがピーマンを全部残した場合
「NGゾーン(嫌いなものは残す)」なので、「怒り」発生!!!
・・・となります。
最初の三重丸と比べて、「怒り」が生まれにくくなっていますね。
「NGゾーン」をなくすことはできません。
でも、「まぁいいかゾーン」を広げることはできそうですよね。
絶対に譲れない「べき」と許容できる「べき」——
「べき」の境界線を意識することで、考え方をコントロールすることができますよ!
「怒り」のコントロールでめざすのは、「怒らない」のではなく「上手に怒る」こと。
「上手に怒る」ことで、毎日は今よりもちょっとだけステキなものになるはず♪
第8弾では、「怒り」をコントロールするポイントの3つめ、「行動のコントロール」について紹介していきます。次回もぜひご覧くださいね!
「怒り」に振り回されない生活をめざして、一歩を踏み出してみませんか??
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